日本酒豆知識 vol.1

日本酒の種類について(その1)

日本酒を選ぶとき、種類が多くてよくわからない、というお声をよく聞きます。それもそのはず日本国内には 1400 以上の酒蔵があると言われており、銘柄数ではなんと一万以上。巡り合うだけでも奇跡。そんな数多の中から自分にあう日本酒を探し出すのは至難の業と言えるかもしれません。
日本酒を選ぶ際の目安として、「造り方」であったり「産地」であったり、と人それぞれあるかと思いますが、このページで幾つかご案内させて頂きます。

原料、造りによる分類

まずは造り方についての違いをご案内させて頂きます。日本酒を手に取ると「純米」「大吟醸」など見かけることかと思いますが、原料や造り方によって細かく分かれています。同じ銘柄でも造り方により味が大きく変わるのも日本酒の醍醐味と言えるかもしれません。

【純米大吟醸酒】
原料 米、米こうじ、水 精米歩合 50%以下 吟醸造り

【純米吟醸酒】
原料 米、米こうじ、水 精米歩合 60%以下 吟醸造り

【特別純米酒】
原料 米、米こうじ、水 精米歩合 60%以下又は特別な製造方法

【純米酒】
原料 米、米こうじ、水

【大吟醸酒】
原料 米、米こうじ、水、醸造アルコール 精米歩合 50%以下 吟醸造り

【吟醸酒】
原料 米、米こうじ、水、醸造アルコール 精米歩合 60%以下 吟醸造り

【特別本醸造酒】
原料 米、米こうじ、水、醸造アルコール 精米歩合 60%以下又は特別な製造方法

【本醸造酒】
原料 米、米こうじ、水、醸造アルコール 精米歩合 70%以下

上記指定名称酒以外のものを普通酒と呼び日本酒全体の7割を占めています。

火入れのタイミングによる分類

 火入れとは加熱処理のことです。雑菌の死滅や酵素が停止することにより、酒質が安定すると言われております。そのため、火入れを行っていない生酒は変化に弱く味が劣化しやすい反面、新鮮なので通常の日本酒より、フレッシュな味わいと香りがある日本酒らしいお酒と言えます。

 

通常の日本酒:絞り → 火入れ → 貯蔵前 → 火入れ → 出荷

生酒:    絞り →  貯蔵前 →  出荷

生貯蔵:   絞り → 貯蔵前 → 火入れ → 出荷

生詰:    絞り → 火入れ → 貯蔵前 → 出荷

 

貯蔵期間による分類

日本酒は貯蔵期間によって様々な表情を見せます。

新酒
製造後間もない日本酒です。貯蔵期間が短いため、フルーティで爽やかな味わいがします。

古酒
新種とは逆に熟成させたお酒です。なかでも長期間にわたり貯蔵して熟成させたものを長期貯蔵酒と言います。
深い味わい、熟成した香りが楽しめます。

絞り方や製造過程による分類

制作工程の違いや製品化されるタイミングによってさらに細かく分かれてます。

 

【あらばしり】 … 日本酒を絞る際に一番最初に出てくる部分を詰めたものです。

【袋吊り】 … 酒袋を吊るし、自然の重みで滴るお酒を、一滴ずつ集めたお酒です。

【原酒】 … 加水せず瓶詰めしたものです。そのためアルコール度数は高く18~20度くらいです。

【無濾過生原酒】 … ろ過も火入れも加水もしていないお酒です。「無濾過生原酒」として販売され、絞ったそのままの味わいを楽しめます。素のお酒、いわばすっぴんの日本酒として近年人気が高いです。

【生酛(きもと)造り】 … 酒母造りにおいて、酵母とともに要となる「乳酸菌」を手作業で造る製造方法です。そのため手間も時間もかかるため、生酛造りを行っている酒蔵は年々減っています。

【山廃仕込み】 … 生酛造りの製造方法の中から、山卸しという作業を省いたものです。

【ひやおろし】 … 語源は「冷や」のまま「卸す」。一度火入れを加えた後に、貯蔵庫で寝かせて熟成させ、そして秋頃に出荷される生詰め酒です。

【にごり酒】 … 米、米こうじ、水を発酵させ、もろみを粗ごししたものです。あえて目の粗い袋でこすので、液体中に澱が残り、そのため白濁した色となります。

【どぶろく】 … 米、米こうじ、水を発酵させ、もろみをこさずに作ったものです。
ちなみに、酒税法における日本酒(≒清酒)の定義は「米、米こうじ、水を原料として発酵させてこしたもの」とされているため、こされていない「どぶろく」は日本酒には分類されません。(濁酒またはその他醸造酒に分類されます。)